Oceanside Glass & tile

 
 
 
太陽の光がふり注ぐ、アメリカ西海岸カリフォルニア州。サンディエゴから北へ向かうハイウエイを心地よい太平洋の風に吹かれながら30分ほど進むと、サーフスポットとしても知られる街、オーシャンサイドがある。 
1992年、この街でオーシャンサイド・グラスタイル社は3人のガラスアーティストによって生まれる事となった。彼らはボトルガラスの廃材を材料としてガラス細工を製作していた。そんな彼らの作品を気に入った地元の建築家たちが、次第に富裕層の邸宅や別荘建築を装飾するガラスタイルを彼らに依頼するようになる。 
  
ある時オーシャンサイド・グラスタイル社に大きな転機が訪れる。 
1947年にアメリカの新聞王、ウイリアム・ランドルフ・ハーストの個人邸として建てられたハースト・キャッスル。カリフォルニア州サン・シミオンの丘の上にその大豪邸はある。広大な太平洋を見下ろす8,400平米の敷地に115の部屋をもつ豪邸のほか、プールにテニスコート・ゲストハウス、敷地内には世界中から集められた動物たちが放し飼いにされていた。ウイリアム・ランドルフ・ハーストはチャーリー・チャップリンなど当時のハリウッドスターや著名人を達を招いていたそうだ。 
オーシャンサイド・グラスタイル社はその技術と実績が認められ、ハースト・キャッスルのプールの修復を行う事となった。50年近く昔に建てられた建物の補修は容易いものではなかったそうだ。出来る限り当時と同じ製法で作る事を試み、その手間と労力を惜しまなかった。その時生まれたのがオーシャンサイド・グラスタイル社の看板商品であるテッセラだ。 
今でも同じ製法で作られている。 
  
現在、オーシャンサイドの隣の街カールズバットに本社はある。工場はメキシコに移したが、今でもコロナビールの廃材を主な原料にしている。彼らは言う。私たちが行なっているのはリサイクルではない、捨てられる資源に新たな価値を追加するアップサイクルだと。