Hotel New Grand (Yokohama)
ホテル ニュー グランド (横浜)
横浜、山下公園前に建つ伝統あるホテル「Hotel New Grand」
重厚なその建物は映画やドラマの撮影にも使われている。
山下公園側からのエントランスを入ると、大きな階段が出迎える。
重厚なその建物は映画やドラマの撮影にも使われている。
山下公園側からのエントランスを入ると、大きな階段が出迎える。
グランドロビーには、当時の布目模様のタイルが張られその重厚感から、
ホテルの歴史と格式の高さを感じることができる。
建設当時から張られているであろう布目のタイルは手造り感と色むらの味わいがある。
昔のタイルは色むらがあって味わいがあるけど、現代のタイルは画一化され面白みが無いと良く言われる。
私もそう思うのだが、意外と日本のタイルの製造方法は昔と変わっていない。
では、昔と今では何が違うのか。
タイルは焼き物である。陶芸家が思い通りの色を出す為に、なんども何度も挑戦し作品を作り上げるのと同じ製造方法。
成形したタイルを窯に入れ、1250℃の炎の力によって化学反応が起こる。窯の中でタイルがどうなっているのか見ることは出来ない。窯からタイルが出てくる時には毎回ワクワクドキドキする。
先月作ったタイルと、今月作ったタイル、全く同じ設定で作ったとしても色が違っているなんて事は良くある事。
陶芸作家と同じ製造方法にも関わらず、タイルは設計者やデザイナーの意図に沿うように作らなければならない。カタログ写真やサンプルと色が違ってはいけない。
その為に、できるだけ色むらが出ない釉薬を選び、工業製品として安定した商品を作る努力をしてきた。それが画一的な商品を産み、またそれが良いと言われて来た。そんな時代背景が影響しているのだと思う。
ただ最近では、色むらのある商品が好まれる傾向にある。
正直言って色むらはコントロール出来ません。炎が作り出す予期できない現象が色むらであり、それだからこそ味わいを醸し出すのだと思う。
焼き物はコントロールできないから面白い!
色むらのある特注タイルの製造も承っていますので、お声掛けください。
階段内側は、わざわざ階段の傾斜に沿ったひし形のタイルが作られていたり、コーナーに合わせて曲線のタイルがあったりと、非常にこだわってデザインされているのが分かる。